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 先月開催された安比高原フォーレで配布された資料の中に、最近までにわかった新分類表も入っていた。その分類表を参考に自分の見やすいようにファイルを作り変えてみた。
 これまでハラタケ目にどんな科があり、科はどんな属があったのか、大まかにでも把握できている人なら、そのファイルは科や属がどのように動いたのかわかると思う。
 興味のある方は、ご覧になってみてください。

http://nivalis.jp/kibun/kinoko/bunrui_hyou.html

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 今朝、出かけるとき「きょうは食べるためのきのこは絶対採らんぞ」と思いながら家を出た。一昨日、採取しておきたいきのこがあって出かけてみると、シモフリシメジが群生していた。ついついスーパーのカゴひとつシモフリシメジを採取してしまった。処理は翌日まわし。翌日(昨日)、あらあらのゴミを取り湯がいてから、ゴミを綺麗に落とした。水を切り処理をしたものの、さてこれをどうしようか・・・きのこ料理に疎い私は困ってしまった。それに、採りすぎると処理に時間がかかることもあって、調べようと思っていたきのこを調べられなくなってしまう。そんなわけで、今日はきのこ狩りをしないと思った。・・・思ったはずだった。
が、結果はまたもやきのこ狩りをしてしまったーー;。3f44b4de.jpeg
つくづく意志薄弱だと思う。
そもそもきのこを料理して食べることは好きな方じゃない。
採ることが好きなのだ。
1回分だけにして余計に採らないこと、と自分に言い聞かせているのに
はぁ~とため息(頑張って処理せんとねぇ)。

それと
一昨日も思っていたのだけど
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今年のクリタケモドキは、なんかデカイ。いつもは傘径3~5cmくらいのが切り株などに群生しているのを見かけている。でも、一昨日も今日も10cm近い大きいものをいくつも見かけている(写真は大きいもので5~6cm)。これは採取しなかったけど、この程度大きければすぐに収量のよいきのこだろうなぁと思った。

下はシモコシ?
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時期が遅いのだと思う。写真の2個だけ見つけた。

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キヌメリガサが出始めていた。ピッとピントが合わず、やはり手押しシャッターのせいか?
このきのこを見ると、いよいよきのこ終盤って感じがする。

このきのこを見つけたとき、一瞬ドキっとした。
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ホンシメジに似てるよねぇ!
残念ながら、ハイイロシメジ。

それと、下は群生(菌輪を描いていた)していた部分の一部で
こんなにカキシメジが出ているのも初めて見た。
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全国的に、きのこは不作と聞く。
しかし北海道は・・・やっぱ豊作の様子。なんだか申し訳ないような思いで、
きょうはフィールドを歩いていた。
しかし・・・今度来るとき、山々の木々は葉を落とし、山頂付近は冠雪し冬の装いだろうと思う。
すべてが白い世界に包まれてしまうのも時間の問題、あと何度きのこ探索が出来るだろう・・・。
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 夕方、近くのピンポイントフィールドに行くと、お馴染みの毒キノコベニテングタケが出ていた。
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コロンと身のしまった幼菌が結構あって、1本なら大丈夫?、塩漬けにしたらもっと大丈夫?採りごろだよねぇ、そんなことを思いながら横目でみていた。採らないで後悔するよりはと考えた結果、幼菌を20個くらい採取した。
家に帰ってきてからスライスして茹でて塩漬け。ベニテングタケの旨み成分は毒成分と思いながらも、茹で汁はどんな味?と小さじですくって味見。うっわ~すごい旨み!! 
茹で汁を捨てるのはもったいない。
もしかしたら使いすぎて中毒することもあるかもと思いながら小分けに分けて冷凍。
いつか旨み成分に誘われやっちゃうかもしれない・・・
そのときは吐き気と睡魔か。
 きょうは、娘にチョイ用があって函館まで行ってきた。途中森町の道の駅裏にある公園を散策。昨年はそこで色んなきのこが見られ、どうだろうか寄ってみた。めぼしいきのこはオニイグチだけだった。
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少し奥に行くと、思わず「あ・・・きのこ」。
ヒダはあるのかなぁと近づいてみると、残念ながらヒダはなかった。
どうせつくるんなら・・・こだわってほしいよねぇ。
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森町を後にして、地図を見ながら大沼公園にある大沼森林公園に行って見ることにした。

写真は駒ヶ岳をバックにした大沼(森林公園とは別場所から撮影)。
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大沼森林公園は、手入れがそこそこされていて、きのこが生えやすい環境・・・いいかもと少し歩くと
やぶ蚊がなんだか多いみたい。
車に戻りウィンドブレーカーを着て虫除けをたっぷりつけて歩き直した。
行けども行けども、きのこは3・4種あったものの、殆どない状態。やぶ蚊は防虫スプレーなんざ全く役に立たないくらい寄ってくる。草を引っこ抜いて草でやぶ蚊を払いながら歩いた。1kmくらい歩いただろうか・・・やぶ蚊はいよいよ酷くなり、少しでも立ち止まろうもんならブスブス刺してくるので写真なんてとても撮れる状態じゃなく、最後は「こんなに奥まで来るんじゃなかった」と後悔しながら引き返した。いたるところ湿地があるので、蚊が多いのは当然かもしれない。娘にそのことを言うと「そ、あの辺は蚊がやたらと多いのよ」と、きょうだけが特別多かったわけではないみたい・・・6月から9月頃は、とても散策できないだろうなぁ・・・いい場所なのに。

用を済ませ、帰り道にどこか温泉でも寄って行こうかと
前々から濁川温泉(森町)ってどんなとこだろうと思っていたので行ってみることにした。
国道5号線から山間に5kmくらい行くと、建物があった。
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ふ~ん・・・これまた想像から外れて、今度は小さい建物だった。
広間はフロアにゴザが敷いてあって、ゼラニウムや金のなる木の鉢植えが何鉢も置かれ
景色の写真は中途半端に飾られ、なぁ~んかゴチャゴチャッとした感じ。

お湯は、にごり湯とあって濁ってはいるけれどホンの少し濁っている程度。
ただ・・・硫黄のニオイというか・・・温泉らしいにおいがして湯船の縁には湯の花がついている。
たぶん泉質は良いのだろうと思う。全体として古いので綺麗とはいえず(でも、お掃除はちゃんと行き届いている。)神経質な人には向いていないかもしれない。

 きのこがないと、「温泉でも入っていくかなぁ」とどうも思ってしまう。横道に入って、もしもきのこ見のいい場所でも見つかれば万々歳といったところか・・・きょうは残念ながらヨサゲな場所は見つからなかった。

 きのう羊蹄山方面へ出かけ、いくつかのきのこを見かけたものの、これは撮りたいと思うきのこに出会えなかった。その中で唯一、肉厚の綺麗なニカワハリタケに出会い、その前でしばし足を止めた。
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これまで、ある程度大きなものは一部溶けていたりして試食してみようかという気にはなれなかった。
目の前に、試食してみるだけのそこそこの量があり・・・試してみようか・・・と採取した。
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話は変わり・・・
羊蹄山麓からの帰り道、真狩温泉に寄ろうと思い行ってみると定休日。諦めて途中、日帰り入浴歓迎の看板を見つけたらそこへ行って見ようと京極のほうに回ってみた。あらたに歩き易いようなトドマツ林が見つかれば良いと思いながら京極町に入ると、小樽・赤井川方面という標識があり,京極から小樽に抜けられるんだ・・・と知り、その道路へ入った。めぼしいトドマツ林は道路沿いになくて車を止めることはなかった。途中から小樽・キロロ方面と赤井川方面に道が分かれ、小樽方面の方へ右折。そういや、かなり前に小樽からキロロあたりは通ったことがある。キロロにいったらどこか温泉に入れるかなと思っていると案の定「日帰り入浴歓迎 キロロ温泉」の看板があった。キロロ温泉ってどんなとこだろうと思いながら車を走らせると、建物が見えてきた。
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想像していたのとは全然違っていた。
たぶん、土砂降りの雨が小降りにならなかったらUターンで引き返していた。
「折角ここまで来たんだし、まぁいっかぁ」とヨレヨレの格好のまま行ってみた。
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日帰り入浴は道路に面した入り口ではなく、中庭から。右手前の赤い張り文字のあるところが入り口。
入浴料金が940円。意外と安い・・・石狩番屋の湯(現在“えりの湯”)は浴衣や貸しタオル付きで1,200円だし。で・・・カウンターでお金を払い中に入ると・・・お客は私だけ。貸切みたいなもんでラッキーだったかもしれない。
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露天風呂も入ってみた。
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お湯はぬる目で、ゆっくり入っていてものぼせることはないみたい。
一人で気ままに入ることはできたのだけど
ただひとつ気に入らないのは、10分100円のマッサージチェアがなかったこと。
マッサージは高い料金を払えってことなんだろうね。
一般庶民の私は、湯上りにマッサージチェアがあって、畳の休憩室があるところが好き。
真狩温泉や昆布(地名)の銀泉閣幽泉閣は入浴料500円で、気張らず入れて良い感じ。

さて、採取したニカワハリタケ
帰宅してから
湯がいて冷まし味見。ゼラチン質で全くクセはない。青ジソとポン酢であえるとおかずの一品になるかも。
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このタイプのきのこはデザート向きかもしれない。黒蜜をかけてみた。
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美味しいんだけど、またぜひとも採取しようというんじゃなくて
一度食べたので、もういいかなって感じ。

 ホンシメジとシャカシメジ、ヤマドリタケモドキ、ハナビラタケの幼菌を食材として採取してきた。ホンシメジとシャカシメジは虫食いもなくドロを洗い落とす程度でOK,ヤマドリタケモドキは幼菌でも柄の方に虫食いがあり、虫食いきのこは捨てることにした。さて、何にしようか少し迷ったものの、手っ取り早くきのこ汁にしてあとは佃煮風に煮ておくことにした。きのこ汁は美味しかった。
 しかし、佃煮風に煮たものは・・・どういうわけか苦味がある。思い起こしてみると、ヤマドリタケモドキの幼菌をいくつか入れた中に、他のとは少し違って黄土色の傘で「これもモドキだよね」と小さな幼菌をひとつ入れた。後から思えば・・・あれはモドキじゃなかったかもしれない。少しでもあやしいものは除けておくべきだった。鶏肉があったのだから、やはりホイル焼きにすればよかったと後悔したが、後悔先に立たず・・・きのこ料理は本当に下手っぴだとつくづく思う。

きのう、レオピーさんと電話で話していて
モリハラタケが出てましたよ、と私が言うと
「モリハラタケ?」
「ザラエノハラタケに似ていて、柄にささくれが無くて赤変するヤツ」
「えっ?、それってハラタケモドキじゃないんですか?」
「ハラタケモドキ?」
今度は私がわからない。ハラタケモドキってどんなキノコなんだろう。
ハラタケモドキ(Agaricus placomyces Peck. )の写真が掲載されている『北海道のキノコ』を教えてもらい、見てみると、図鑑の写真は白とびして、.今ひとつ詳細に見て取れない。

<後日、訂正>
北陸のきのこ図鑑を見てみると、ハラタケモドキが掲載されている。
Agaricus placomyces で、ネット検索すると
表示される画像はどうみてもナカグロモリノカサ
どういうことだろうとよくよく見てみると
Agaricus placomyces var. meleagrisがAgaricus moelleri Wasserのシノニムになっていて
Agaricus placomyces Peckはハラタケモドキで
Agaricus placomyces var. meleagrisはナカグロモリノカサ
最初ハラタケモドキはナカグロモリノカサだったんだと思ったけれど、これは訂正
同じAgaricus placomyces でも違うんだと後で分かった。
紛らわしい!

3年前に、何だろうと採取し、Agaricus silvaticusモリハラタケと同定した写真は↓。
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北陸のきのこ図鑑にハラタケモドキは変色性がないと記載されている。
モリハラタケは著しい変色性(傷をつけると赤変)がある。

 日本新菌類図鑑(Ⅱ.p142)を見ると、ヒラフスベはかつてホコリタケ科の菌と考えられていたことが書かれている。そこを読む前に、分生胞子の塊を顕微鏡で覗いたときに、胞子のなかに結合菌糸が見えて、それはあたかも弾糸みたいで・・・弾糸と同じ働きをしているんじゃないかと思った。073.jpg
こうやって、アイカワタケとヒラフスベが合体したようなのを見ると、この菌は特異な菌なのかもしれない。
日本新菌類図鑑に『Corner(1984) はアイカワタケ属Laetiporusが広義のサルノコシカケ科Polyporaceae s. lat. の中で、アイカワタケ科なるLaetiporaceaeなる一科を設けても良いほどの菌であると記しているが、一理ある。』と書かれていて、硬いきのこのことはよく知らない(殆ど知らない_ _;)私でも、変わっていると思う。

そうそう、胞子紋は取れないかもと思っていたのだけど
ちゃんと取れた。下は担子胞子と担子器。
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『ヨーロッパにもアイカワタケの変形で厚膜胞子をつくるものがあり,Ceriomyces aurantiacus (pat.) Sacc. の学名を用いる人があるというが、比較的珍しい菌であり,』
と記載されているものと、栗の木に発生していたアイカワタケは同じじゃないだろうか。
単なる異常形だとしても、この菌(合体形)は結構貴重じゃないんだろうか。
小樽のT田さんから、栗の木に出ていたというアイカワタケを送っていただいた(T田さん、ありがとうございます)。
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 これまで、広葉樹に出たものでは7・8年前にクルミの木に出ていたものを見かけたことがあるだけで、裏面は鮮黄色ではなくサーモン色をしていてほぼマスタケに似ているものだった。酸味もなかったので今でもあれはマスタケだったのだろうと思う。アイカワタケって裏面がこんなに鮮黄色なんだ…と、初めて知ることができた。
 
アイカワタケとヒラフスベが同種であることは以前から聞いていた。ヒラフスベは昨年の鳥取大山で採集されたものを見たことがあるだけで、やがて胞子塊になるらしいと聞いただけでその生態は全く知らない。
 
 
 ところが、きょうそのアイカワタケを見て、基部のところが「あれっ?」。半分に割ると尚更に「あれれっ?」。基部はいたみかけているのではなく、胞子塊になりかけているのだ。上の写真の一部を縮小せずトリミングしてみた。
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その茶色くなってポロポロと崩れた一部を検鏡してみると
紛れも無く分生胞子で
菌糸の先端部分が変化して胞子が出来ている。
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これって、ヒラフスベからアイカワタケが出ているんじゃないの?
アイカワタケって、基部はいつもヒラフスベなの?

かたや子実体の黄色い裏面は管孔で↓
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やっと担子器が出来てきたようで、担子胞子はいくつかやっと見られるというような状態。
ちゃんと担子器はあるので、もう少し成熟したら担子胞子もいっぱい出来るんだと思う。
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下は同梱されていたもので
こちらは幼菌で担子胞子は全く出来ていない状態。
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アイカワタケってヘン(分生胞子もあって)なきのこだけど、裏面がとっても綺麗だね。
 2年前、野幌森林公園で見つけたチャワンタケで、イボのような網目のような模様のある胞子を見て、クリイロチャワンタケだろうか・・・と、分からないチャワンタケを「ひとりごと」に載せたことがあった↓。
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先日の研修会で、N井さんから見せていただいた写真(子実体と検鏡写真)をみて
「あ・・・これ」と、上の写真の形態に酷似した写真に目が留まった。
ニセクリイロチャワンタケPeziza badioconfusa
Discomycetes etc.↓に詳しい記載が掲載されている。
http://chawantake.cool.ne.jp/data/Peziza_badioconfusa.html
私のは子嚢の長さが約250μmなので、その点が合わないけれど
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上のチャワンタケはニセクリイロチャワンタケじゃないのかな・・・という気がしてきた。
今年6月に同じ倒木に発生していたのを採集し、フリーズドライにしたので
子嚢の長さは再度確認出来ると思う。

<7月16日追記>
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子嚢サイズは265~315μm
やはり、ちゃんとバラして見なくちゃいけないと反省。
油球のあることもわかった。
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上のきのこは
ニセクリイロチャワンタケとして良いのだと思う。
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