きのこメモ 忍者ブログ
& きのこに関係ないつぶやきなど…
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 下のA.pellusidaの条線は明瞭に撮れていると思う。
71.jpg
けれど
暗い視野を撮るとき、ノイズが顕著に出てきて気になるところ。
そういえば、コンポジットという方法があったなぁ・・・
ノイズは絶えずチラチラと場所を変えているので
同じ画像を撮ったとき1枚目と2枚目のノイズの出方が違っている。
何枚かの同じ(全くいじらずシャッターを押す)画像を撮り
画像処理ソフトの演算で平均をとればノイズは緩和されていく。

カメラのモニターに映し出された画像で条線は全くといっていいくらい見えない。
拡大して、このピント位置だと決めて元サイズに戻し撮り、さらにピントを少しずらし何枚か撮ってはいたものの
コンポジットのことを考えていなかったので、同じ画像は撮っていなかった。
暗い画像を撮るとき、ノイズを消すこと
そのことも考慮しなくっちゃいけないと反省。

[Amphipleura pellucida撮影に関する参考、技術引用
 http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/pdf/society/69-2136.pdf ]

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上の本は、6月25日発売予定の「きのこの下には 死体が眠る!?」吹春俊光著。
いち早く入手することができ、読んだ。
なるほどー、へぇ~と思うことが随所にあって、一言でいうと面白い。
例えば
「傘を支えるものは柄と称し、植物ではないので茎とよばないのが約束である。」p.59
「ハラタケ目のカブラマツタケ属は、一見単体のきのこに見えるのだが、テングタケ属やコガネタケ等のほかの菌に寄生し、子実体発生させる寄生生の属であろうといわれている。」p.69
「南方熊楠が動物に近いと直感で感じた変形菌類は、現在の分子系統による解析の結果、原生動物であることが判明し、現在では菌類とは類縁のまったく異なった生物と認識されるに至った。」p.82
他にも
ナラタケがツチアケビに寄生していると思われていたけれど、実はナラタケの菌子束を利用すべくツチアケビがナラタケを誘引している・・・など、アンモニア菌にとどまらず色んなことに触れていて、私は「へぇ~、へぇ~」と思いながら読んだ。
ぜひお勧めの一冊。
30・31日の両日、茨城へ行ってきた。
シイの木がない北海道では、カンゾウタケが見られない。
タブノキもないので、マユハキタケも見られない。
そんな私をA井さんが案内してくださり
カンゾウタケとマユハキタケを見ることができた。
008.jpg
カンゾウタケは聞きしに勝る「血の滴るお肉」。手に汁がつくと、まるで怪我でもしているかのように
手に血がついているといった感じで、切るときもお肉を切っているようだった。
014.jpg
お皿にスライスしたものを並べると
これは絶対お肉と間違える。
021.jpg
A井さんによると、これは未成熟で本来は酸味と甘味があるそう。
酸味は感じられるものの、甘味は全く感じられず、ボケた味。
マヨネーズを付けて食べた。
子実体の形は硬いタコウ菌のイメージがあるけど、肉は柔らかい。
不思議なきのこという印象。

鹿島神社の境内では鳥居をくぐるとすぐに、古く大きなタブノキがあって
タブの木はご神木にされる木とあって、なるほど風情のある立派な木がそびえていた。
その木の根をたどると、数ミリのマユハキタケの幼菌がいくつもついていた。
境内はかなり広く,神社の敷地面積はこれまで知っている神社の比にはならないほど。
散策路脇にタブノキの腐朽倒木があって、その腐朽倒木に
かのマユハキタケの形態をした子実体が見つかった。
図鑑で写真を見ると、小指くらいの大きさなんだろうかと想像したこともあったけど
その後、もっと小さいものだと聞いていて想像はしていた。
けれど、その想像よりもっともっと小さく1~2cmくらい。
これがそうなんだ・・・とまじまじと見た。
020.jpg

カンゾウタケやマユハキタケは
樹木を変えて、北国に出ることはないんだろうか・・・と思いながら
北海道で見られないきのこを見ることが出来て感激。
お世話になりましたA井さんをはじめ、奥様、G藤さん、K谷さん
ありがとうございました。
 光学顕微鏡はN.A1.4の対物レンズで0.24μmが分解能の限界、使われるフィルターによって若干の差はあるにしても、0.23~0.24μm。
 その限界付近にあり、レンズの分解能のテストプレパラートに使われるのがAmphipleura pellucida。
A.pellucidaを撮り、同じ条件で対物ミクロメーターを撮り、10μmに何本の条線があるのか数えてみた。
36.jpg
上の画像と別なA.pellucidaをもう一枚(ノイズがあって見難いですが)
37.jpg
2枚とも10μmに38本の条線があり(42~50本というのもあるらしい)
10÷38≒0.26、条線と条線の間の隙間を考えると、条線自体の太さは0.26μm以下。
条線が50本近くあったら、すでに分解能の限界を超えている。
Nitzschia longissima(?)も38本くらいの条線があるものがあり
限界付近なんだろうな・・・通りで難しいはずだ、と思った。

撮った写真の中で、これはチョットお気に入りというのを何点か.
c9d16339.jpeg

0ac89fc6.jpeg

25.jpg

30.jpg

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珪藻にはコントラストの低い微細構造を持つ種があって
自分の技量では、敵わないというのに出会うことがある。
(むしろ、敵わないということのほうが多いのだと思う)
下の種は比較的簡単に撮れた点紋列
9ce58ded.jpeg

下の画像の珪藻を見たとき、たぶん微細構造はあるだろうと思ったけれど
27.jpg
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この種は、かなりコントラストが低くて一筋縄で行かないという感じ。
たぶん、条線は点紋列になっているに違いない・・・と
かなり、しぶとく、頑張ってみた。
ちょっと悔しいけれど、今は下の画像で精一杯。
2fb28e04.jpeg
条線すら綺麗に撮ることが出来ないので
この種は、「いつか綺麗にとるぞ」と課題かなぁ。 

追加画像(5月27日)
32.jpg
手こずらせているコヤツは何だ?・・・とちょこっと調べてみた。
たぶんNitzschia longissimaかな・・・?
この種はMWSの販売品目にあるリサーチグレード
(http://micro.sakura.ne.jp/mws/comm_list.htm)
[KMR-01]沿岸珪藻群集試料に入っている。
10μmに条線が32~38本あるので、かなり微細構造だと思う。

 珪藻の種名はさっぱりわからないんだけど、珪藻のガラス質の被殻には低倍率では見えない超微細な刻紋のあることがある。下の珪藻は初めて見る種で20倍対物レンズでその全容を撮ってみたもの。
8ecd9c71.jpg
何となく横縞(条線)があるように見え、高倍率の対物レンズでみるとその条線は明瞭になってくる。
下の画像は対物レンズ40倍(NA0.7)で偏斜照明で撮ってみた。
(画像はクリックしてご覧ください)
11.jpg
さらに高倍率で見てみると点紋列が見えてくる(NA1.4)↓。
1b52aab0.jpeg
珪藻は暗視野で見るともちろん綺麗なんだけど
パッとみると何気ないような形態の種に微細な刻紋があり、惹きつけられることがある。

下の種は、先日(5月19日付)アップした上から2枚目の写真の種と同種。
26f8f196.jpg
両端の部分に微細な紋様がある。
下はもう少し明瞭にとることは出来ないかと撮ってみたもの。
d0a54395.jpg


プレパラートを覗いていると、時々「何だろう?」というのに出会う。
もしかしたら放散虫のカケラかな?
1f416d8d.jpg
下のこれもわからない
f488f564.jpg
「???」、、、時々首を傾げながらプレパラートを覗いている。

 アカエゾマツ林を歩いていて、何故このきのこが此処にあるのだろうと、数本発生しているEntolomaに目がとまった。
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20m先には、シラカバ・ハンノキ・カエデの仲間が混生した広葉樹林がある。
近くにバラ科の草本がないだろうか見てみたけど、見当たらない。
広葉樹林の方へ近づくと、同じきのこがポツポツと発生していた。
どうやら広葉樹の根は、アカエゾマツ林の内部の方まで伸びているらしい。

家に帰ってきて、グアヤクチンキで反応を試してみた。
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数秒で青変し、「速やか」といって良いと思う。
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傘表皮を見ると
先日レオピーさんから預かって見たものと、どうも様子が違う。
ハルシメジ節のきのこではないらしい。
Image8.jpg
E.subradiatumの可能性もある・・・と思ったのだけど
胞子を見て見ると
6a.jpg
胞子はisodiametric(類球形)。E.subradiatumはsubisodiametricで
胞子の形態からして違っている。
となると、E.seriseumか?
しかし、E.seriseumの胞子サイズは7.4-11×6.8-9.4μm。
Image9.jpg
担子器はいくつも計っていないので判らないけれど30μm前後でクランプがある。
う~ん、
いったいなんだ?

 MWSに注文していたプレパラートが届いた。
私は珪藻のことはよく知らない。どんな種類がいてどんな種名があるのかその生態も殆ど知らない。
ただ、人間技では到底出来ないミクロの刻紋があって
それは自然界の織り成す不思議な世界。
その世界がプレパラートに封じ込められている。
今回はどんな珪藻の新しい紋様を見ることが出来るだろうと、顕微鏡を覗いた瞬間から
「え?・・・これ何?」と見る楽しさに引き込まれた。
(画像はクリックしてご覧ください)
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いろんな種類があって、アップしたのはごく一部。
しばら~く楽しめそう^ ^。
きのう、北海道きのこの会の役員会に出かけてきた。
時間の合間に、N氏からアネモネタマチャワンタケだろうかと
生のきのこを見せていただいた。フクジュソウの近くから発生していたそうだ。

これまで
アネモネタマチャワンタケだろうと思っていた種は、いずれも托外皮層が類球形細胞で構成されていた。
日本の図鑑に載っているアネモネタマチャワンタケの学名はDumontinia tuberosa。
Dumontinia属の托外皮層はレンガを積み重ねたような長方形の細胞らしい。
N氏から預かった子実体を検鏡してみると、やはり類球形細胞だった。
119a.jpg
スイスの菌類図鑑を見ると、学名はSclerotinia tuberosaになっている。
Sclerotinia属の托外皮層は類球形細胞で、
Sclerotinia tuberosaなら、これまで見てきたアネモネタマチャワンタケ類似種は
アネモネタマチャワンタケとしてよさそう。
だけど、Index Fngorumをみると、正式名称はDumontinia tuberosaになっている。
たぶん、本物のアネモネタマチャワンタケは
どこかでひっそりと発生しているのかもしれない。

北海道は、そろそろ田植えの時期で、数日前から田んぼに水が張られている。
役員会の帰り道、田んぼに夕陽が映りとっても綺麗で、思わず車を止め写真を撮った。
091.jpg

 一昨日、風邪を引いて体がだるかったものの、お天気に誘われあちこちのポイントを回ったのが悪かったのか少し風邪をこじらせてしまったみたい...。昨日は仕事から帰ってきてバタンキューと倒れこむように寝た。朝3時頃に目が覚め、それからは咳き込みが続いている。それでも昨日よりきょうは楽になったので、市販のお薬で様子をみて、明日も咳が続くようなら病院へ行ってこようと思う。
 お天気が良くて、きょうもお出かけ日和。だけど、さらにこじらすわけにいかんし、きょうはネテ曜日。

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